フッ素樹脂の特徴
フッ素樹脂の特徴
耐粘着性、すべり性以外にもフッ素樹脂はユニークな特徴を持っています。
例えばC(炭素)-F(フッ素)の結合が強力で、かつ Fが緻密にCの周りを
覆っているため、温度が高くなっても酸化されにくくなります。
このため、耐熱性が高い特徴があります。
強酸・強アルカリ等の薬液に対しても、同様に日光に対しても、炭素とフッ素の
結合が強力で、かつフッ素原子が炭素原子をすっかり覆っていることは有効で、
高い腐食性(耐薬品性)&対候性を持っています。
また、プラスチックのため、基本的に高い絶縁性(対抗値)と、小さな誘電率を持ちます。
次に、基本的に期待からの重合であるために、不純物による汚染は少なく高純度です。
ただし、フッ素樹脂の製造設備に金属が露出していたりすると金属イオンに汚染
されてしまいます。
このあたりは、フッ素樹脂メーカーさんのノウハウということになると思われます。
PTFE系の種類(表1) | |||
PTFE | PFE | FEP | |
分子 (分子量‘万) |
-CF2完全直鎖 100~数1000 |
CmFm-側鎖付 10~20 |
CF3-側鎖付 |
融点‘℃ | 327程度 | 300~310 | |
連続使用温度 | 260 | 260 | 200 |
動摩擦係数 | 0.10 | 0.20 | 0.30 |
絶縁対抗‘Ωm | >10×16乗 | ||
誘電率(↓) | <2.1 | ||
誘電正接 (60~10‘6Hz) |
<0.0002 | <0.0002~0.0003 | <0.0002~0.0005 |